GA

2022/02/27

MySQL Shellのプロンプトをゼロからカスタマイズしてみんとす(サーバー変数&カスタム変数を使ってみる)

TL;DR


取り敢えず、 mysqlsh が最初に食おうとするプロンプト用のJSONファイルは ~/.mysqlsh/prompt.json, それが無ければデフォルトというかビルトインのJSONファイルのパスを探して(termの色数とか勘案しつつ)開くっぽい。


$ strace -f mysqlsh 2>&1 | grep json

open("/home/yoku0825/.mysqlsh/options.json", O_RDONLY) = 3

[pid 10699] stat("/home/yoku0825/.mysqlsh/prompt.json", 0x7fffae727880) = -1 ENOENT (No such file or directory)

[pid 10699] open("/usr/share/mysqlsh/prompt/prompt_256.json", O_RDONLY) = 4

カスタマイズしたいので、とりあえず ~/.mysqlsh/prompt.json を作ることにする。


$ touch /home/yoku0825/.mysqlsh/prompt.json

$ mysqlsh

Error loading prompt theme '/home/yoku0825/.mysqlsh/prompt.json': Can't parse ''
mysql-js>

JSONとしてパースできなさそうなファイルを作るとフォールバックする。

mysql-shell/prompt_nocolor.json at master · mysql/mysql-shell など参考にすると、おそらく最小のコンフィグは↓のような感じ。

$ cat ~/.mysqlsh/prompt.json
{
  "prompt": { "text": "mysqlsh> " }
}

$ mysqlsh

mysqlsh>

OK, 固定文字列はこれで出せる。

mysql コマンドでいう \h\u みたいな シーケンス はREADMEに Supported variables are: で書かれているやつで、 % でくくられたやつ。

ざっと user@hostname [database]> みたいなやつにするにはこうかな。

$ cat ~/.mysqlsh/prompt.json
{
  "prompt": { "text": "%user%@%host% [%schema%]> " }
}

$ mysqlsh
@ []>

接続してないから軒並み空っぽになってしまった。。
ちゃんと mysqld に接続すれば出る。

$ mysqlsh -S /usr/mysql/8.0.28/data/mysql.sock -uroot --database d1
root@localhost [d1]>

root@localhost [d1]> \use mysql
Default schema set to `mysql`.
root@localhost [mysql]>

OK。
ところでこの %host% は飽くまでも mysqlsh から見て指定した接続先ホストで、localhostになっている(これは mysql\h も同じ)

俺はこれが嫌いで、 mysql コマンドでも「クライアントから見た先じゃなくてサーバーサイドから取得したホスト名を表示したい」みたいなパッチも投げているくらいなので、ここをカスタマイズしたい。

サーバーサイドのホスト名は SHOW GLOBAL VARIABLES LIKE 'hostname' で取れて、MySQL Shellのプロンプトには SHOW GLOBAL VARIABLES の値を取ってくるための %sysvar:*% パラメーターがあるので、これを使ってみる。

$ cat ~/.mysqlsh/prompt.json
{
  "prompt": { "text": "%user%@%sysvar:hostname% [%schema%]> " }
}

$ mysqlsh -S /usr/mysql/8.0.28/data/mysql.sock -uroot --database d1

root@150-95-141-50 [d1]>

よし行けた。

ついでによく見たくなる、「そのホストが read_only かどうか」も積んでみる。

$ cat ~/.mysqlsh/prompt.json
{
  "prompt": { "text": "%user%@%sysvar:hostname% [%schema%] (%sysvar:read_only%)> " }
}

$ mysqlsh -S /usr/mysql/8.0.28/data/mysql.sock -uroot --database d1
root@150-95-141-50 [d1] (OFF)>

0か1になると思ったら案外OFF表記だった。
このままだと何が何だかわからないので、 read_only だったら「READ_ONLY」、そうでなければ「READ_WRITE」とか表示させたい。

カスタム変数とかいうのがあるのでそれを使う。

$ cat ~/.mysqlsh/prompt.json
{
  "variables":
  {
    "read_only_str":
    {
      "match":
      {
        "pattern": "OFF",
        "value": "%sysvar:read_only%"
      },
      "if_true": "READ_WRITE",
      "if_false": "READ_ONLY"
    }
  },

  "prompt": { "text": "%user%@%sysvar:hostname% [%schema%] (%read_only_str%)> " }
}

パッと他のサンプルのJSONファイルを覗いて見るに、条件分岐に使えるのは match しかなさそう。
取り敢えず read_only_str というカスタム変数を、 OFF にマッチしたら READ_WRITE, マッチしなければ READ_ONLY にセットする。
prompt からは %read_only_str% を呼び出すようにしてトライ。

$ mysqlsh -S /usr/mysql/8.0.28/data/mysql.sock -uroot --database d1

root@150-95-141-50 [d1] (READ_WRITE)>

上手くいった。
ところでこれ、途中で値を変えたらどうなるんだろ。

root@150-95-141-50 [d1] (READ_WRITE)> \sql SET GLOBAL read_only = 1;
Fetching table and column names from `d1` for auto-completion... Press ^C to stop.
Query OK, 0 rows affected (0.0003 sec)
root@150-95-141-50 [d1] (READ_ONLY)>

おお、読み直した。
他のセッションから値を変えたらどうかな?

mysql80 22> SET GLOBAL read_only = OFF;  -- 別ターミナルのmysqlコマンドラインクライアントから
Query OK, 0 rows affected (0.00 sec)

root@150-95-141-50 [d1] (READ_ONLY)>  
root@150-95-141-50 [d1] (READ_WRITE)>   /* 空Enter打ったタイミングで変わった */
root@150-95-141-50 [d1] (READ_WRITE)>

プロンプトを描画するたびに毎回フェッチしてるっぽい。
よしよし、良いんではないか。

と思いつつ今日はここまで。


【2022/03/03 00:38】

続き -> 日々の覚書: MySQL Shellのプロンプトをゼロからカスタマイズしてみんとす(classとsegment)

0 件のコメント :

コメントを投稿